ドイツで就職失敗!今すぐにでも変えるべき就活スタイルとは?
ドイツで就職失敗!今すぐにでも変えるべき就活スタイルとは? ドイツの就活シーンでは、一つの求人で面接まで呼ばれる割合は数パーセントと言われています。年齢や人種による足切りが少ない分、経験豊富なベテランや海外のエリートたちがこぞって一つのポジションに応募することから、まさにドイツの就活市場は他者を蹴落としてたった一つの内定を争う、さながら椅子取りゲームの様相を呈しています。
こうした激しいドイツの就職戦線に勝ち残るためには、闇雲に応募し続けるのではなく、自身の強みを見極めて応募先を選ぶ見切り力と、失敗から学んで次回の糧とする不屈の精神が必要になってきます。
今回のテーマでは、ドイツの就活で失敗する人の特徴と、それをどのように改善すべきなのかについて解説をおこないます。
ドイツで仕事を見つけることはなぜ難しい?
結論から述べると、ドイツで日本人が仕事を探すことは決して簡単ではありません。世の中にはドイツ就職や転職に成功した人のブログや動画が出回っているため、さもハードルが低い事かのように見えてきますが、言葉も文化も異なる国で、なんらバックグラウンドを持たない日本人応募者が仕事を一から見つけ出すのは至難の業です。
そのため、仮に100社、200社応募していまだに梨のつぶて状態であったとしても、それはあなたの実力不足ではなく、ドイツという国の就職事情を知らないがための情報不足と言うほうが的を得ているでしょう。
「【海外就職の現実】日本人がドイツで就職するのは難しいって本当?」の記事でも触れていますが、語学や専門スキルもさることながら、ドイツ企業がわざわざ採用の手間と労力をかけてまで外国人である日本人を採用するメリットが薄い、という事実が、日本人のドイツ就職を難しくしています。
ドイツの採用担当者目線で見てみましょう。仮にドイツ人と日本人の応募者がいて、ともに似たような学歴、スキル、職歴であってとしても、その他採用の面で以下のようなデメリットが生じます。日本人であっても、ドイツですでに5年以上の職歴があり、ドイツでの無期限就労ビザなどを持っていると話はまた変わってきますが、基本的に採用を語るうえで我々日本人は不利な立ち位置にいるという点を理解する必要があります。
最も、裏を返せばこうした手間をかけてでもあなたを採用したい、という理由付けができれば、採用に至ることとなります。以下に、そのような就職活動をおこなうためのテクニックをまとめていきたいと思います。
面接で落ちる人がすぐ変えるべき行動
日本の新卒採用と違って、ドイツの会社は応募者を手あたり次第面接に呼び、そこでふるいにかけるといった選考方法をおこないません。人事部の手間を考え、効率的に、書類選考の時点で数%に絞ってしまう方法を好むわけです。選考に呼ばれるという事は、少なくとも厳格な応募要件はパスしているという訳なので、面接官は基礎要件以外の何かで落とした可能性が多いと言えるでしょう。
嘘をつかない、話を盛らない
面接には呼ばれるのに、そこから先の選考を通過できない人に考えうる理由は、履歴書に書いた内容と面接で答えた回答とで、なにかしら矛盾や一貫性の無さが見抜かれた、という可能性があります。例えば、以下の表は面接官がどこまでの「盛った」履歴書を許容するかの範囲ですが、趣味やボランティアに関するような「盛り」は可愛げがあると見なしてくれることが多いですが、こと仕事や学業の経歴に関する嘘に対しては、厳格な態度を示しています。
ドイツの人事担当者は、少しでも疑義があると前の職場の人事担当者や上司にコンタクトし、履歴書に書かれた内容が正当か、前の職場ではどのような実績を残したのか、といった質問をすることがあります。そのため、「これくらいバレないだろう」と前の職場の職域や実績を誇張して申告していると、あっさり見破られていることがあるのです。
希望給与が高すぎる
応募者の求める給与水準が法外に高かったりすると、面接官は採用を見送る理由になります。ドイツの面接では、希望給与についてすり合わせをおこなうシーンも設けられており、そこで「応募者が異常に高く給与を求めている」事実が露呈してしまうと、その時点でよほど特殊で替えの聞かない人材を除いて(統計的には97%の割合で)、採用担当者は諦めてしまうわけです。
とはいえ、面接官の提示する給与に対し、全て黙って頷いてしまうのも考え物です。極端に希望水準が高くなければ、ある程度お互いに交渉の余地が設けられているからです。面接官の興味を削がずに自身の希望給与を伝えるには、自身の職歴や学歴を考慮した業界平均値をデータとして用意し、これを交渉の足掛かりにするという作戦が考えられます。給与の値は以下のようなファクターによって上下することがあるため、上手く面接官を納得させられるロジックを用意しましょう。
- 応募先の企業の大きさ(従業員数)
- 応募するポジション
- 自身の業界経験年数
- 自身の学歴(学士、修士、博士)
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コミュニケーション能力改善
ドイツは実力主義の国なので、実績やスキルのみで面接の合否判定が下されると考えるのは大間違いです。「応募者に共感できるか」「一緒に働きたいと思うか」「チームワークができるか」「コミュニケーション能力に長けているか」といったソフトスキル的な指標は、ドイツの面接シーンにあっても合否を分ける立派なファクターとして機能しています。
ここで日本人が注意しなくてはいけないコミュニケーション能力とは、生まれ持った性質のように手を加えるのが難しい部分のことではなく、ドイツ人との面接を想定したコミュニケーション能力のことです。
- 分かってないのにわかったふりをして頷いていないか
- 目線をそらしていないか、目が泳いでいないか
- 単に一方的に話したり頷くだけでなく、会話のキャッチボールをおこなっているか
- 聞かれるまで待って、消極的になりすぎていないか
こうした部分は、特にドイツで面接を受ける日本人が面接中に気を付けなくてはいけない項目です。よくあるミスとして、「前職の業務内容を教えてください」と聞かれ、文字通り「業務内容」だけ答えてしまうことです。ドイツでは、自身の強みや知ってほしいことはどんどんアピールしていく必要があるため、多少「日本なら自己主張が過ぎるな」くらいの姿勢で臨んでしまっても良いケースが多いです。
また、自身では気づけない癖や言い回しもあったりしますので、本番前にドイツ人の友人などに面接の手伝いをしてもらい、直すべき口調、癖、姿勢などをドイツ人目線ではっきり指摘してもらいましょう。
面接に呼ばれない人がすぐ変えるべき行動
面接に呼ばれないということは、何らかの形で募集要件を満たしていない、あるいは満たしていても他に魅力的な人材が多く見劣りする、ということになります。上述の通り、一つのポジションで面接に呼ばれる人数は数パーセント程度(数人)と言われており、文字通り厳しいフィルタリングがなされています。こうしたフィルタリングに漏れ続ける場合、ドイツ就職活動の戦略を根本的に変える必要があるかも知れません。
応募先ターゲットを変える
募集要件を満たしていないからと言って、自身の専攻、語学力、仕事の実績などを短期間で水増しすることは不可能でしょう。その場合、自身の能力を無理やり変えるのではなく、自身の能力で面接に呼ばれる可能性の高い企業を集中的に応募するほうが理に適っていると言えるでしょう。
ドイツで就職したい日本人を最も高く評価してくれる企業群は、「ドイツに拠点を持っている日系企業」です。本社との折衝や輸出入など、日本語や日本の仕事文化を深く理解していないと携われない業務が多いため、日本語スキルと日本での仕事経験がプラスに働いてくれるからです。また、ドイツ語ができて当たり前のドイツ企業と違い、日系企業であればドイツ語や流暢な英語はアドバンテージとして高く評価してもらうことができます。
自身のコンタクト先を変える
最後に、少し小手先のテクニックですが、仮に日本やその他の国からドイツに応募している場合、その応募にドイツ人の人事担当がレスポンスする可能性は限りなくゼロに近いと言って良いでしょう。コロナによってリモートでの面接が増えたとはいえ、まだまだドイツ社会では旧来の対人による面接が好まれており、メールよりも電話でのコンタクトを良しとするドイツ人社会にあって、コンタクト欄に日本の電話番号が記載されている時点で「選考候補」から外される可能性がぐんと高まります。
ドイツ企業への応募であれば、やはりドイツ国内から応募する方法が理にかなっていると言えるでしょう。リスクはありますが、一度日本からドイツに渡航してしまい、ワーホリビザなどと掛け合わせて職探しをするという人も見受けられます。
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